心身両面の健康・幸せ(ウェルビーイング)について考えるブログです

 

「自分のために生きていけるということ」を紹介②


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前回の記事では、本のはじめに述べられる「退屈」「寂しさ」と「嗜癖」の関係について、自分なりの解釈を加えて説明してみました。今回はこの後の内容から、ポイントになる部分をもう少しだけ紹介したいと思います。

パワーゲームから抜け出す

嗜癖(依存症)というのは、根本的に支配(コントロール)をめぐるパワーゲームであると説明されています。パワーゲームとは、人間関係のなかで繰り広げられる、力の張り合いのことです。どちらが上かという、上下関係をめぐるゲームとも言えます。

分かりやすい例として、アルコール依存症の男とその妻のことが取り上げられていました。妻は酒を隠したりして夫が酒を飲まないようにコントロールし、夫はしばらく酒を飲まないことで妻を喜ばせ、また飲み始めることで妻を絶望させるというコントロールを行います。

両者とも、時には勝ち、時には負けるというパワーゲームを繰り返します。これはギャンブル嗜癖と同じで、抜け出すことが難しいのだそうです。

ただパワーゲームというのは、多かれ少なかれ誰もがやっていることと言えます。社会に出てお金を稼ぐためには、つまり生き残るためには、全てのパワーゲームから降りるのは無理だからです。

しかし他人の評価だけで勝ち負けが決まるパワーゲームは苦しい、と述べられています。他人に勝つことだけが優先されると、心がふれあうようなあたたかい人間関係を築くのは難しいでしょう。

ただ親に強く支配された人ほど、健康な自尊心が育まれなかった人ほど、パワーゲーム的な人間関係からなかなか抜け出せないそうです。こうした上下関係から抜け出し、対等な関係を築いていくことが、大人としての成熟の過程であると述べられています。

私達が本当に求めている物は何か?

私達が本当に求めているものは何でしょうか? 色々と思い浮かぶものがあると思いますが、よくよく考えていくと、それはやはり人のぬくもり、人とのふれあいではないか、と斎藤さんは述べています。

私も、そのように思うのです。これまでに心の問題を扱った色々な本を読んできた感想として、そこへ行き着くと思いました。

親しい人がいれば、心がふれあえる人がいれば、様々な心の問題は解決に向かうということでしょう。裏を返した言い方として、人と親しくなれない、親密な関係を築けないことに、心に関するほとんど全ての問題が隠されている、と書かれていた本もありました。

なぜ人と親しくなれないかというと、自己評価が低く自分はダメだと思っているので、本当の自分を出せないからです。「偽りの自己」という言葉が本に出てきますが、外に見せているのは偽った自分ということです。例えば、こう振る舞えば人から好かれると思って作った、ニセの自分です。

しかし本当の自分を隠したままで、人と親しくなることはできないでしょう。

と斎藤さんは指摘しています。特に自己評価が低い人というのは、傷つきやすくて拒絶されることへの恐れが強い人です。しかし、傷つくのは誰にとってもイヤなことですが、それを恐れてじっとしていると変化が起こらず、これまでの古い人間関係の中に取り残されてしまう、と述べられています。

ではどうすれば良いかというと、アファメーションの技術を身につけ、自己肯定感を高める訓練をするのが良いそうです。アファメーションとは、自分に肯定的な言葉をかけ、自分を大事にするための技術です。

自己肯定感を高める方法の一つとしておすすめされているのが、「心の傷を癒やすカウンセリング366日/西尾和美」という本です。この本には、自分を元気づけ、励まし、肯定する言葉が366日分(うるう年も含めて)書かれています。

ものの見方や受け止め方、適切な自己主張の仕方など、参考になることがたくさん書かれていておすすめです。

自己評価を高めるため、個人的におすすめしたい方法として、体のケアをすることも挙げておきたいです。退屈や寂しさを感じた時、何かイヤなことがあった時、ストレスを感じた時、暴飲暴食するなどつい心身に負担をかける方向へはしりがちではありませんか? そうした時に体をいたわる方向へ舵を切れると、自己評価が高まると経験的に思っています。

私のおすすめは、「自力整体」という心身のケア方法です。たまたま本を見つけて始めたのですが、自分に合っていたようで長く続けています。

過去にnoteでおすすめ記事を書きましたので、よかったら読んでみてください。

本の紹介でした

本の後半で、ポイントになると思った部分を取り上げて紹介してみました。

後半部分の特徴は、人と親密な関係を築くために必要なこと、大人になるための条件について、具体的に言語化してくれているところです。そうした面で悩みを抱えている方にとって、参考になる部分が多いのではと思います。

特に最後の章のメッセージは心に残るものがあり、是非読んでみて欲しい部分です。本の紹介でした。

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